別冊キラン|ひまわりの花と太陽 田島伸二






























世界初の刑務所内図書館

ラワルピンディのキラン図書館(2010年撮影パキスタンのラワルピンディなどの刑務所の中に設置された子ども図書館は、その名前を「キラン図書館」という。

ICLC国際識字文化センターが世界で初めてパキスタンに設置し、運営している刑務所の中にある子ども図書館だ。

世界中のどのような子どもたちにも、太陽の光はひとしく光を投げかけていることを象徴して、「知識の光」がすべての子どもたちへ・・・という思いから名付けられた。

現在、世界中にはパキスタン、ミャンマーなど8カ所に設置されています。しかし灼熱の国―パキスタンの太陽の光は余りにもまぶしくて、灼熱の象徴とも思えたので、キラン図書館のロゴマークに、ひまわりの花を描きました。このロゴマークは、みんなにも親しまれて、子どもたちにとっては明るい励みにもなっているそうです。

2010年5月、キラン図書館のスタッフ研修のために訪問したところ、キラン図書館の周りには、「ひまわりの花」が植えられていました。いったい誰が植えたのか、ひまわりの花は、太陽の光のもとで、美しく輝いていました。そして、キラン図書館の中で学ぶ子どもたちは、一生懸命に本を読んでいました。 みんなキラン図書館の目的や活動をよく知っており、彼らの態度から尊敬と感謝の気持ちを浮かべているのをひしひしと感じました。家庭の貧困や社会環境の悪化から、文字の読み書きのできない子どもたちが犯罪に追い込まれているのですが、その子どもたちが一番、望んだことは「本を読んで学ぶ事」でした。そしてパソコンなどが新しい機器にも触って、新しく学べる環境で再起をしたいと訴えてきたのです。孤絶した子どもたちにとって「本」や「知識」が生きるためにはどうしても必要だったのです。そして継続がなによりも必要でした。

2010年度、ひろしま祈りの石教育交流財団のご支援を受けて、5月から6月初めにかけて、キラン図書館のあるミャンマーとパキスタンで第1回の図書館を支援するスタッフや関係者の研修を行うことができました。そしてパキスタンからも関係者が来日して、キラン図書館の人材養成を行いました。

今年の研修では:
(1) スタッフの研修のためのハード(識字のための教師の配備)とソフト(研修プログムの小冊子や)の充実や関係者の研修強化
キラン図書館が必要としている識字教師の研修を図る。現場の教師はさまざまな問題に直面している。それは第一には、子どもたちの能力にばらつきがあること、そして刑務所側の管理体制に問題があって、識字教育の重要さを理解していないことである。そして図書館の利用方法が開発されていないことである。今後は、刑務所側と共同で識字教育の進め方と教師の研修を行うこととなりました。

(2) 新しい絵本などの教材開発と配付
物語絵本の「キラン図書館」の小冊子など、絵本の刊行
これらはすべてパキスタンの言語のウルドゥ語である。2011年にはさらに多くの絵本などを発行することを企画しています。

(3) それぞれのキラン図書館の責任者の交流と研修

2010年には、現在、5カ所あるキラン図書館の実質的な運営責任者との交流と現場研修を行った。その結果、今年度の継続も要請を受けた。そしてこれらの報告会を都内で2回にわたって行いました。

(4) 国内での移動のための車両の必要性などがあげられました。
現在、車両がないので、国内5カ所の移動が大変不便であるが現地の協力で本や資材を運ぶための効果的な方法を考えたい。現地では、この研修を受けて今後も国内研修を強化継続していくことになりました。現地では、この研修を受けて今後も国内研修を継続していくことになりました。(詳しくはまた掲載します)


またICLCを支援するスラマバードの弁護士が、定期的に子どもたちの状況について、調査支援することも新たなアクションとして打ちだされました。ひろしま祈りの石教育交流財団などキラン図書館の活動を広範に支援して下さる方々に心から、感謝申し上げます。